子供の鼻血がなかなか止まらない・・・さっきから止まらないし、鼻血の量もかなり多そう。どうしよう、鼻血くらいで救急車を呼ぶのは大げさかしら?そんなことを思ったことはありませんか。まずは正しい鼻血の対処法をご説明しつつ、どんな場合に救急車を呼ぶべきなのか考えてみましょう。
子供の鼻血はよくあること
まず、子供に鼻血が出るのはよくあることなので落ち着きましょう。子供の鼻の粘膜はまだ未熟で、ちょっとした刺激などで出血することがよくあります。鼻をほじったり、転んだ時に鼻を打ったりして鼻血が出てしまいます。他にも、暑さやのぼせ、興奮することで鼻血が出ることもあります。
正しい子供の鼻血の止め方
鼻にティッシュを詰めて、途中で出して、また新しいティッシュを詰めるということを繰り返すのはよくありません。これでは粘膜を傷つけて余計出血してしまうこともあるのです。また、首の後ろをトントンと叩く、仰向けになるのもよくありません。
ではどうしたらいいでしょうか。まずはゆったりと椅子に腰かけます。そして少しだけ下を向かせます。もしぼたぼた血が出るようなら、鼻の入口あたりにティッシュをあてましょう。そして、鼻の中央あたりを親指と人差し指でぎゅっとつまんで圧迫します。圧迫して10~15分ほどで鼻血は止まります。
子供の鼻血で病院へ受診、救急車を呼ぶケース
基本的には鼻血が出たくらいでは通院や救急車を呼ばない方がほとんどのようです。しかし、以下の場合は呼ぶことも考えた方がいいかもしれません。
圧迫止血をしても30分以上止まらない場合
先ほどの圧迫止血を試してみても30分以上だらだらと鼻血が止まらない場合は要注意です。白血病など、血液が固まらない重大な病気の症状かもしれません。
出血量が多い場合
ティッシュで押さえるぐらいでは対応できず、たとえば洗面器いっぱいになりそうなぐらいに出血のある場合もすぐに受診した方がいいです。鼻の動脈が切れてしまった場合はかなりの量の出血があります。
鼻血以外に症状がある
たくさん出血することで寒気がする、意識がもうろうとしているといった症状がある場合も、たかが鼻血と思わず受診すべきです。
受診科は耳鼻咽喉科です。日中、このような症状が出ていたら受診することをおすすめします。意識がないなど重篤な場合は救急車を呼びましょう。救急車を呼ぶことに抵抗がある場合は、事前に病院に症状を相談してからタクシーで受診する方法もあります。夜間でしたら、救急対応の病院に電話してから受診しましょう。
子供の鼻血が止まらない判断が難しい場合
病院を受診するか、救急車を呼ぶべきか判断に困る場合は、厚生労働省による小児救急電話相談を利用することもできます。これは休日や夜間など病院がやっていない時間でも、電話で小児科医や看護師に相談ができるシステムです。
電話番号は全国同一の短縮番号「#8000」で、住んでいる都道府県の相談窓口につながります。適切な対処の仕方や、受診する病院のアドバイスを受けることができます。
もちろん、鼻血だけに限らず、発熱や怪我、嘔吐やけいれんなどでも相談にのってくれます。
子供の鼻血で受診はおおげさ?
今回は鼻血で受診したり、救急車を呼ぶケースについてご紹介しました。まずは圧迫止血を試してみて、それでも止まらない場合は受診しましょう。基本的には子供の鼻血は気にしなくていいものがほとんどですが、まれに白血病などの重大な病気が隠されていることもあります。出血量が多い場合などは救急車を呼ぶことも考えておきましょう。